葬儀のあれこれ
ご先祖様や両親が長らく大事にしてきたお仏壇。
古くなったお仏壇は修復できます。
仏壇店によっては「リフォーム」や「洗濯」などとも呼びます。
「古い仏壇を処分して新しいのを買えばいいじゃないか」と思いますが、ご先祖様が大事につないできた仏壇を処分できないと考える人もまた、たくさんいるのです。
この記事では、仏壇の修復についてご説明します。
【修復にもさまざまな方法がある】
ひとことに修復と言ってもさまざまな方法があります。
■クリーニング
■部分修理・修繕
■洗浄
■完全修復
これらを1つずつご説明いたします。
【クリーニング】
クリーニングとは、仏壇のお掃除のことです。
仏具を全て外に出し、払い掃除と拭き掃除で仏壇をきれいにします。
家族の人でもできることですが、仏壇店に依頼するとより丁寧に仕上げてくれるでしょう。
費用は10000円から30000円程度でしょう。
【部分修理・修繕】
「電気がつかない」
「障子が破れている」
「1カ所だけ金が剥げている」
こうした部分的な不具合の修理も受け付けてくれます。
費用は修理の箇所によってさまざまです。
【洗浄】
洗浄とは、仏壇の専用の泡状の洗浄液や薬剤を用いて、仏壇をきれいにします。
自宅施工と工場に持ち帰る方法と、ケースによって異なるでしょう。
ふだん手に触れることのできない金箔の汚れ落としは、泡洗浄によって見違えるほどにきれいになります。
費用は30万円~50万円。
仏壇の大きさや仕様によってはこればかりではないので、見積もりを取ってもらいましょう。
また、唐木仏壇よりは金仏壇の方が高価になるでしょう。
【完全修復】
完全修復とは、仏壇を新品同様に仕立て直すことです。
完全修復は2~3か月の日数を要しますが、次のような流れで行います。
■引取・解体
仏壇を工場に引きとり、まずは部材を全て解体します。
■剥離
仏壇表面の塗装(ウレタン塗装や漆塗りなど仏壇によってさまざまです)をすべて剥離し、生地の状態に戻します。
金箔や蒔絵も除去し、金具もすべて取り外します。
■洗浄
木地の状態になった部材をきれいに洗浄します。
■欠損箇所の補修・補正・新調
木地にヤセや割れなどがある場合、補修します。
元の部材が使えない場合は新調します。
■研磨
木地表面を研磨して均します。
■塗り替え
新たに漆で仏壇全体を塗ります。
金箔の部分は下地に使い、黒塗りの部分は何度も何度も上塗りをして、きれいに仕上げます。
■金箔・蒔絵・金具などの補修
金箔や蒔絵はいちからきれいに施工しなおします。
金具も洗浄して色上げ直しします。
■組み立て
きれいに整った部材を組み立てなおして完成です。
費用相場は仏壇の大きさや仕様によって異なります。
安くても100万円。
大きいものだと200~300万円はかかるでしょう。