葬儀のあれこれ

新しい葬法「自然葬」のあれこれ

自然葬とは

自然葬とは、広い意味では遺体や遺骨を自然に還すこと、ここ最近の狭い意味では、お墓を用いずに遺骨を埋葬する新しい供養の方法のことを指します。
この記事では、自然葬についてご説明いたします。

 
【どの時代、どんな地域でも、遺体や遺骨を自然に還していた】

 

自然葬は全く新しい葬法なのかというと、実はそうではありません。
むしろ、遺体や遺骨を自然に還さない地域や文化というのを、聞いたことがありません。
人間は、この与えられた身体を、さまざまな方法で、自然に還していたのです。
私たちは、お墓の中に遺骨を納めることが当たり前だと思っていますが、これだって、お墓の中が骨壺でいっぱいになると、壷から遺骨を出して、土に還します。
ある意味、これも立派な自然葬なのです。
それ以外にも、さまざまな方法があります。
 
■土葬
土葬とは、土の中に遺体を埋葬する葬法です。
実は土葬は現在でも世界中でスタンダードの葬法です。
キリスト教圏やイスラム教圏には復活思想があるため、復活の日に魂が戻ってくる場所として遺体を大事に考えます。
ですから、火葬こそが禁忌とされています。
また、かつての日本も土葬が主流でした。
戦前の日本の火葬率(昭和15年)は34.8%で、火葬よりも土葬の方がよく行われていたのです。
ただし、昨今では科学技術の進化にともない、火葬の手間もだいぶ軽減されています。
衛生面や合理性から、日本をはじめとして、火葬が普及している推進している国や地域はどんどん増えています。
 
■風葬
風葬は、野外に遺体を放置して、雨風にさらして遺体を風化させる葬法です。
野天に遺体をさらして風化を待つ葬法です。
かつての沖縄では「洗骨」と呼ばれる慣習が残っており、風葬で白骨化した遺骨をきれいに洗って甕に納めて手厚く弔いました。
 
■鳥葬
鳥葬とはチベットで行われる葬法です。
野天にさらした遺体を鳥(主にハゲワシ)に食べさせて遺体を処理します。
天高く飛んでいく鳥が、死者の魂を天国に届けると信じられているようです。
 
■水葬
水葬とは遺体や遺骨を水の中(川や海)に流す葬法です。
インドでは、火葬した遺骨をガンジス川に流すと言います。
 

 

【現代の自然葬】

 

現代の自然葬は、石塔を礼拝する従来の「お墓」の形の否定から普及しています。
遺骨を土という自然に還すことそのものに変わりはないのです。
ここでいう「自然」とは、礼拝の対象物が人間の手によって人工的に作られた石塔ではなく、樹木や海という大自然にしたという、祈りの対象のことを指しています。
 
■樹木葬
樹木葬とは、礼拝の対象を樹木にしたお墓です。
巨大なシンボルツリーを共有の墓碑とするケース、区域内に思い思いの植木をするケース、里山全体を墓地としたケースなどがあります。
 
■散骨
散骨とは、パウダー状にした遺骨を海や川や土の上に撒くことの葬法です。
海や川の散骨は、地域住民の迷惑になりかねないために、海洋散骨が主流です。
ただし、法律への抵触の可能性はゼロではなく、きわめてグレーな状態です。
国側は「節度を持った方法」を強く求めていますが、「節度」というのは一線を引きづらい解釈ですし、場合によっては遺体等遺棄罪にあたることもあるでしょう。
 

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